【主催】 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
NEDOは、2050カーボンニュートラルに向けてエネルギー消費量やCO2排出量の削減が求められる中、自動車等の抜本的な軽量化を目指して2014年度~2022年度に「革新的新構造材料等研究開発」を行い、革新的な構造材料や、異なる材料を適材適所に用いるマルチマテリアル化技術の開発を行いました。
また、マルチマテリアル車体への接着技術の普及に向けて、課題であった長期安定化を解決するため、NEDOはクリーンエネルギー分野の国際共同研究開発の中の一つとして、2021年度~2024年度に「車体接着長期安定化のための界面設計技術開発」を行いました。
本セミナーでは、海外研究機関と連携して得た接着長期安定化の成果や展開先を紹介します。
会場 | : | シーズ&ニーズセミナーA(東4ホール) |
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九州大学で学士、修士、博士(工学)終了後、2003年4月から国立研究開発法人 産業技術総合研究所に入所。研究員、主任研究員、研究グループ長を経て、2020年4月より研究チーム長として今に至る。その間、UC San Diego客員研究員を兼務。専門は、応力発光や静電気発光など、【見えない情報の可視化技術】。
カーボンニュートラル・CO2大幅削減のための軽量化材料、接着接合部が破断に至る起点や過程の応力発光可視化を手掛けるうちに、接着長期安定への高いニーズと、その鍵が界面にある事に気づき、レーザー表面処理を用いた車体接着長期安定化への界面設計に挑んだ。
2050 年カーボンニュートラル、大幅なCO2 削減に向けて自動車(市場65兆円)の軽量化が注目されています。その軽量化に向けたマルチマテリアル戦略において、接着技術はキーテクノロジーです。実装を加速する上で長年の課題であった「接着長期安定」の実現に取り組み、 10年を超える長期安定接着界面を、自動車強国ドイツのブラウンシュバイク工科大学と共に、実現しました。
本講演では、
・接着長期安定が、欧州などでは軽量化に加えて、資源循環戦略の基礎になりつつある動向に触れつつ、
・不安定箇所である接着界面を、どの様に【長期安定界面】として設計・構築したか
・何が接着の【長期安定要因】であったのか、
について紹介します。