【重要】特別シンポジウムの9:30開始セッションに聴講登録いただいている方のみ、
9:00より東4ホール入口からご入場いただけます。(展示会場は 10:00 開場)
※満席となりますが当日席に空きがあればご案内いたします。また立ち見でもご覧いただけます。
会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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昭和59年 東京大学医学部卒
昭和61年 東京大学医学部附属病院神経内科入局
平成10年 東京大学大学院薬学系研究科 臨床薬学教室教授
平成19年 東京大学大学院医学系研究科 神経病理学分野教授(現在に至る),
令和2年 国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長(兼務)
同年 日本認知症学会理事長
主な受賞
MetLife Foundation 2008 Award for Medical Research
2012 米国神経学会Potamkin賞
2023年度上原賞
2024年紫綬褒章
など
アルツハイマー病の病態メカニズムを標的とする疾患修飾薬(DMT)が開発され、抗アミロイドβ抗体薬レカネマブは、早期ADにおいて臨床症状の進行を18ヶ月で27%遅延させる効果を示した。ARIAは抗Aβ抗体薬特有の副作用であり、レカネマブについても ARIA-E(浮腫)が投薬例の12.6%に出現した。ARIAのリスク遺伝子バリアントであるAPOE遺伝子ε4アレルのホモ接合体保有者では発生率が32.6%と著増することから、米国では投与前のAPOE遺伝子型検査が強く推奨されている。しかし本邦ではAPOE遺伝子型検査の体外診断薬承認や保険償還は未達であり、抗Aβ抗体薬使用全例を対象とする「製造販売後調査」が課せられることになり、同時に大規模登録研究「アルツハイマー病疾患修飾薬全国臨床レジストリの構築と解析」を通じてDMTの臨床・安全性情報の確保が計画されている。このような官民パートナーシップ活動により安全性と薬剤の意義を最大化してゆくことが必要である。
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2023年ー 現職
2018年ー2023年 バイオジェンジャパン株式会社 Director External Innovation Lead Japan
2015年ー2018年 日本学術振興会 特別研究員 (RPD)
2013年ー2015年 大阪大学大学院 生命機能研究科/医学系研究科 特任研究員
2012年 慶應義塾大学 医学部 特任助教
2011年 パリ第5大学/INSERM 博士研究員
2010年 パリ第5大学ー大阪大学 日仏共同博士課程 修了 理学博士
C₂Nは、ブレインヘルスの分野で優れた診断サービスおよび製品を提供する専門的な会社です。C₂Nの高解像度質量分析に基づくバイオマーカー製品およびサービスは、以下の用途に使用されます:
• 患者ケアの改善に向けた臨床的意思決定をサポートするための診断および治療のモニタリング
• 神経変性疾患の新しい治療法を開発する臨床試験の質と効率を最大化する
• 医療研究者が新しい病態メカニズムをより深く理解し、新しい治療ターゲットを特定し、重要な疫学的研究を実施して、世界的な公衆衛生の改善に貢献するための革新的なツールを提供する
C₂NのPrecivity™検査は、認知機能障害のある患者様向けに開発された革新的な血液検査です。この検査は、アルツハイマー病の特徴的な兆候である脳内のアミロイドプラークの有無を確認するために医療提供者を支援し、医療管理や治療方針の決定に役立ちます。
会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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アルツハイマー病の細胞外小胞バイオマーカー
細胞外小胞(Extracellular vesicle, EV)の含有分子の変動が,アルツハイマー病(Alzheimer’s Disease, AD)の病理形成や進行過程において報告されており,病理検出の有望なバイオマーカー候補とされている。私たちは,生体内におけるEVの動態を解析するため,特定の表面分子を持つEVを微小ウェルデバイスを用いてデジタル検出する「immuno-digital invasive cleavage assay(idICA)法」を新たに開発した。この方法を用いてADモデルマウスの血液中におけるアミロイドβ(Aβ)結合型糖脂質GM1含有EVの計測を行ったところ,Aβ-GM1-EV濃度がアミロイド蓄積の増加に伴って上昇することを確認した。この技術は,AD診断や治療効果の判定において有用であり,EVを用いた新たなバイオマーカーの開発に寄与する可能性がある。
会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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脳における病的タンパク質 (タウ、αシヌクレイン、TDP-43など)の蓄積は主要な神経変性疾患の神経病理学的特徴である。遺伝学的研究から、これらのタンパク質の異常は神経変性の原因と考えられる。病変の分布や広がりは症状や病態進行と密接に関係することが示されている。病態形成と進行機構を説明する考えとして、異常型となったタンパク質がシード(種)となって正常型タンパク質を線維化して異常型に変換するする「プリオン様伝播」が提唱され、検証されてきた。患者脳に蓄積するタンパク質線維の構造もクライオ電子顕微鏡解析で解明され、この考えを支持するものとなっている。神経変性疾患は、脳に蓄積する異常タンパク質の折りたたみ構造で分類されることが提唱され、プリオン様伝播を標的とした診断、治療薬の開発も進んでいる。
会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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1979年 九州大学医学部医学科卒業
1985年 米国Mayo Clinic, Research Fellow
1990年 飯塚病院循環器科医長
1991年 九州大学医学部附属病院助手
1995年 九州大学医学部助教授
2005年 東北大学大学院医学系研究科教授
2013年 東北大学病院臨床研究推進センター長(兼任)
2020年 国際医療福祉大学大学院副大学院長
専門:循環器内科学
研究領域:虚血性心臓病、心不全、血管生物学、先端医療開発
音波の持つ自己治癒力の活性化作用に着目して先端医療の開発を行ってきている。ある特殊な照射条件の低出力パルス波超音波(Low-intensity pulsed ultrasound, LIPUS)に血管新生をはじめとする再生作用を有することを発見した。興味深いことに、このLIPUS治療は、虚血組織では血管新生を、炎症組織ではリンパ管新生を、神経が傷害されている組織では神経再生を惹起することを見出した。まず、心筋虚血の動物モデル(ブタ)および狭心症患者において心筋虚血改善作用を有することを見出した。次に、認知症(アルツハイマー病(AD)、血管性認知症)の動物モデル(マウス)においても有効であることを見出した。この結果に基づき、早期AD患者を対象とした探索的治験を行い、安全性を確認し、有効性が強く示唆された。現在、これらの結果を最終確認するための検証的治験を実施している。