会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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2005 大阪大学大学院基礎工学研究科 修士課程
2007 株式会社豊田中央研究所
2022 ENEOS株式会社
2023 株式会社 Preferred Computational Chemistry (PFCC)
Matlantis は、独自のニューラルネットワークに膨大な計算データを学習させた汎用原子レベルシミュレータである。2021年にクラウドサービスとして国内提供を開始してから順調に契約数を伸ばし、2023年からは海外へのビジネス展開を進めている。Matlantisを使うことで従来は数ヶ月以上かかっていた原子レベルの材料シミュレーションが数時間でできるようになり、従来の計算手法では困難だった計算化学の企業活用が進んでいる。一方で、多くのお問合中にはMatlantisでは対応できない計算ニーズもいただいており、本サービスの事業展開における課題もわかってきた。本公演では、Matlantisの概要と最近の計算事例を紹介した後、課題と今後の展望について概観する。
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東京工業大学・大学院でバイオインフォマティクスを専攻。三菱総合研究所、外資ITベンチャーを経てMI-6に共同創業者としてジョイン。事業開発マネジャー、データサイエンス統括、最高技術責任者を経て現職。
様々なドメインの材料開発の現場で広範にマテリアルズ・インフォマティクス(MI)が導入されるようになった。本講演では特にナノマテリアルを対象としたMIの応用について、学術界・産業界それぞれの応用例を交えて議論したい。
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1981年東京大学工学部卒業、1986年同博士課程を修了。1987年東京大学助手。1989年東北大学に着任。2002年より教授。超臨界水を用いた多様な「超臨界反応」の先駆者として新たな学術分野を開拓。論文数320、被引用数13,015、h-index 67。日本化学会賞、化学工学会賞、文部科学大臣表彰、文部科学大臣賞の受賞2回等、受賞多数。令和元年春の叙勲にて紫綬褒章を受章。
マテリアルズ・インフォマティクスは構造―物性・機能相関であり、求める物性や機能を発現させるために、化学組成、配合、あるいは材料構造を探索する上で効果的な手法である。一方、そのような材料やデバイスを社会実装させるためには、これらの最適な新素材や構造化材料、デバイスを作成する、すなわち、プロセスー構造相関が重要となる。今後のマテリアルズ・インフォマティクスには、最適構造予測、さらにはプロセスと融合し、プロセスー構造―機能相関を創成することが重要である。最終的には材料設計、プロセス設計予測が可能になることが期待される。
しかしながら、原理解明が結びつくことで新たな知見が得られることも多い。ここでは、ナノ粒子分散系(ナノ流体、ナノコンポジット)を対象に、分散・凝集の予測、それにともなう粘性の予測、塗布乾燥にともなう構造形成等を例として取り上げ、プロセスー構造相関について考えてみたい。