会場 | : | シーズ&ニーズセミナーA(東4ホール) |
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深海の探索から生まれる未来のイノベーション
1996年 京都大学博士(工学)。JST長期在外若手研究員としてスウェーデン ルンド大学で研究した後、1999年にJAMSTECに入所。2019年より生命理工学センター長。大澤賞(フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会)、市村学術賞功績賞(市村清新技術財団)などを受賞。現在、東洋大学 客員教授、NPO法人バイオミメティクス推進協議会 理事、国際コロイド・界面科学者連盟 評議員、などを兼任。
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)は、有人潜水調査船「しんかい6500」を運用して深海研究を推進しています。自然は常に新たな科学技術のインスピレーションの源であり、深海も例外でありません。特に高圧、低温、時には超高温の深海環境に特有の物理化学プロセスや、暗黒の深海で生き抜くために生物が編み出したユニークな生存戦略は、地上に住む私たちにとっては非常に異質なものであり、そこから導きだされるアイデアはイノベーション創出の原動力として大いに期待されています。本セミナーでは、深海インスパイアード化学の概要、代表的な3つの事例(「圧力」で融ける高分子:バロプラスチック、「高温・高圧」の超臨界水を用いたナノ乳化技術:MAGIQ、深海微生物のバイオマス利用「戦略」を解明する超高感度アッセイ:SPOT)、および将来展望をお話します。