会場 | : | メインシアター (東4ホール) |
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「量子技術イノベーション戦略」・「量子未来社会ビジョン」・「量子未来産業創出戦略」の3つの政府戦略に基づく量子技術産業化に向けた取り組みの進展現状と将来展望
1986年 東京大学工学部電子工学科卒業
1991年 同 博士課程修了 工学博士
1999年 ポールドルーデ研究所(独) 客員研究員
2004年 内閣府 総合科学技術会議事務局 参事官補佐
2013年 NTT物性科学基礎研究所 所長
2014年 東京大学 生産技術研究所 光電子融合研究センター 客員教授
2018年 NTT先端技術総合研究所 所長
2022年 NTT先端技術総合研究所 常務理事 基礎・先端研究プリンシパル
2023年 内閣府SIP3量子技術 プログラムディレクター
令和2年1月に、「量子技術イノベーション戦略」が策定され、政府投資の拡充と量子技術イノベーション拠点の整備等を開始した。産業界も令和3年9月に「量子技術による新産業創出協議会(Q-STAR)」を設立し、量子技術の産業化を推進するための体制を整備するとともに、欧米の量子関連団体との連携も積極的に推進している。政府は、令和4年4月に量子技術により目指すべき社会像である「量子未来社会ビジョン」を、令和5年4月には、量子技術の実用化・産業化に向けて目指すべき方針や取組を示した「量子未来産業創出戦略」を策定した。2030年に目指すべき政府目標として、(ⅰ)国内の量子技術の利用者を1,000万人に、(ⅱ)量子技術による生産額を50兆円規模に、(ⅲ)未来市場を切り拓く量子ユニコーンベンチャー企業を創出、の3つを掲げている。本講演では、これらの政府戦略と関連した取り組み、ならびにQ-STARの活動状況について報告する。
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1993年NEC入社(基礎研究所)
超伝導デバイス、ナノテクノロジー、量子技術の研究開発と研究マネジメントに従事
2015年NECスマートエネルギー研究所 所長代理
2018年NECシステムプラットフォーム研究所 主席技術主幹
2019年理化学研究所入所(創発物性科学研究センター)
2021年理化学研究所量子コンピュータ研究センター 副センター長
理研は国産としては初の64ビット超伝導量子コンピュータの実現とクラウドを用いた公開を開始した。講演では理研における量子コンピュータの研究開発状況とクラウド公開状況、今後の展望を紹介する。
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1994年生まれ。2016年に東京大学工学部機械情報工学科を卒業し、同大学院の情報理工学系研究科知能機械情報学専攻に進学。在学中の2018年2月に株式会社QunaSysを設立。量子コンピュータを社会に役に立たせることを目指し、量子コンピュータの用途を広げるアルゴリズム研究を行いながら、量子コンピュータを利用するためのソフトウェア開発に取り組んでいる。
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2002年11月 九州大学 大学院工学府 博士課程修了、博士(工学)
2005年10月より 京都大学 大学院工学研究科 助手(助教)
2010年8月より 京都大学 大学院工学研究科 准教授
2019年3月より 名古屋大学 大学院工学研究科 教授、現職
2023年6月より 東海国立大学機構 量子化学産業創出拠点 拠点長を兼任
専門は、ケミカルバイオロジー、バイオイメージング
量子ドットは粒径がナノサイズの半導体粒子であり、量子サイズ効果によってバルク材料や分子とは全く異なる特性を示す。そのため、エレクトロルミネッセンスおよび光電デバイスとして着目されている。実際にCdSeからなる量子ドットが活発に研究され、一時期はディスプレイ材料としての応用も進んだが、Cdの毒性によりその使用が制限された状況である。Cdではなく毒性の低い金属元素を用いるなどの代替手段が開発されれば、新たな電子材料、さらに医療診断材料としての応用が期待される。そこで、我々は、CdSe量子ドットを代替できる低毒性量子ドットの開発を進めている。CdSe量子ドットと同様の量子効果を実現するために、複数の低毒性な元素の原子配列制御により低毒性な多元素ドットの開発および応用を進めている。本発表では、多元素量子ドットの開発およびバイオイメージング分野への応用について報告する。
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2023-現在 同機構 理事
2021-現在 同機構 ナノアーキテクトニクス材料研究センター(MANA)センター長
2018-現在 同機構 フェロー
2001~2017: 同機構(NIMS)グループリーダー
2001: NIRIMが統合され、物質・材料研究機構(NIMS)に改組
1989: 科学技術庁 無機材質研究所(NIRIM)研究員
1987: 東京工業大学 助手
1987: 東京工業大学大学院博士課程修了 工学博士
近年、量子センシング研究で注目されているダイヤモンド中の窒素-空孔欠陥(NV-)は、デバイスのターゲットによって1ppb以下から10ppm以上まで、様々の濃度が求められている。高圧合成ダイヤモンド中の窒素不純物濃度は、金属溶媒にチタンやアルミニウムなどの窒素ゲッターを添加することで制御が可能であり、現在はその精密化が求められている。
一方、窒化ホウ素(BN)の代表的な結晶構造として、六方晶窒化ホウ素(hBN)と立方晶窒化ホウ素(cBN)が知られている。六方晶窒化ホウ素(hBN)は、反応性溶媒を用いて高圧力下で高品質単結晶を得ることで、ワイドバンドギャップ材料としての魅力的な可能性が見いだされ、現在、ポストNVダイヤモンドとして窒化ホウ素結晶の新しいカラーセンターが注目されている。本稿では、良質のダイヤモンド単結晶中の窒素濃度の精密な制御と、窒化ホウ素結晶のホウ素と窒素の同位体比を含む不純物制御の最近の試みについて紹介する。