テーマ:耐クラック性アルマイト
プログラム
13:30~13:35 開会挨拶
13:35~14:05 加熱クラック生成挙動に及ぼすアルマイトのナノ構造の影響
(株)UACJ 中島 大希氏,布村 順司氏
北海道大学 菊地 竜也氏
14:15~14:45 耐熱クラック性に優れるアルミニウム硬質陽極酸化
奥野製薬工業(株) 本郷 亜弓氏
14:55~15:25 フラットパネルディスプレイ真空装置用マイクロアーク酸化処理
(株)アルバック 石榑 文昭氏
15:25~15:30 閉会挨拶
会場 | : | SURTECH表面技術協会 部会講演(東3主催者事務室) |
---|
2019年3月に北海道大学大学院工学院 材料科学専攻 博士課程を修了し、同年4月に株式会社UACJへ入社。入社から現在に至るまでアルミニウムの表面処理、特に接着接合性や電解処理による機能性発現に関する研究開発業務に従事。
適切な水溶液を用いてアルミニウムのアノード酸化を行うと、アルミニウム表面に微細な細孔を有するポーラス型酸化皮膜が生成する。この酸化皮膜の封孔処理によって得られる酸化物はアルマイトと呼ばれ、工業的に広く利用されている。アルマイト形成材を高温環境下に保持すると、酸化皮膜と素地金属の線膨張係数の差に起因する加熱クラックが発生することが報告されていが、アルマイトはナノスケールの細孔と薄いバリヤー層、封孔処理層からなる複雑な構造をもち、これらの構造がクラックの形成に与える影響は明らかではない。
本講演においては、アルマイト形成材を熱処理した際の酸化皮膜の加熱クラック生成有無を観察し、クラック生成挙動に及ぼすナノ構造の影響を定性的に検討した結果について報告する。
会場 | : | SURTECH表面技術協会 部会講演(東3主催者事務室) |
---|
軽金属の表面処理薬品の開発部門である総合技術研究部 第4研究室に所属しアルミニウムやマグネシウムなどの表面処理薬品の開発に従事。軽金属に意匠性、耐食性、機能性を付与する表面処理技術の開発から、環境やカーボンニュートラルに対応した製品開発を行っている。
アルミニウムの陽極酸化は表面にポーラス状の酸化皮膜を形成させる表面処理技術であり、良好な耐食性が得られるため工業的に広い分野で利用されている。高い皮膜硬度により優れた耐摩耗性を示す硬質陽極酸化(硬質アルマイト)は、ピストンやシリンダーなどの摺動部品に適用されている。しかし、硬質陽極酸化は5℃以下の低温で行うことが一般的であり、硬質皮膜には熱処理時に多数のクラックが発生するという課題が存在する。
我々は、低温の硫酸浴を用いた硬質皮膜に対して浴温20℃の電解条件においても優れた耐熱クラック性を示す電解液組成について検討した。本研究では得られた硬質陽極酸化皮膜のクラック発生原因について報告する。
会場 | : | SURTECH表面技術協会 部会講演(東3主催者事務室) |
---|