テーマ2:光を制御する新素材と先端表面・界面技術がデバイスを変える
参加費:無料
予稿集1テーマ/税込3,000円 ※会場にて販売
会場 | : | ASTEC/SURTECH共通セミナー会場(東3ホール) |
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1981年東京大学大学院工学系研究科修了(工学博士)。富士写真フイルム株式会社足柄研究所主任研究員を経て2001年に桐蔭横浜大学大学院工学研究科教授。2004年にペクセル・テクノロジーズ株式会社を設立、代表取締役。専門は光電気化学、ペロブスカイト太陽電池の開発。朝日賞(2024)、Rank Prize(2022年)、応用物理学会業績賞(2019年)、日本化学会賞(2017年)、市村学術賞(2020年)、クラリベート引用栄誉賞(2017年)など。
ペロブスカイト太陽電池のエネルギー変換効率は、単結晶Si太陽電池と同等の26%、Siとのタンデムセルでは34%に達している。溶液塗布(印刷法)を使った低コスト生産によって軽量でフレキシブルな大面積素子の製作も可能となる。産業では太陽光発電用としてのみならず屋内IoT機器用の光発電素子への実装も始まり、屋内照明に対する効率は34%と極めて高い。半導体としてのペロブスカイトの優れた光物性は発光素子(LED)、光センシング素子、X線検出素子なども含めて産業の応用が広がりつつある。本講演では、フィルム型太陽電池モジュールの生産技術を紹介しながら、実用化の課題である耐久性を高める技術を含めた開発動向を解説する。
会場 | : | ASTEC/SURTECH共通セミナー会場(東3ホール) |
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1968年3月28日生.1996年大阪大学大学院工学研究科応用物理学専攻博士後期課程修了博士(工学),1996年大阪大学基礎工学部電気工学科助手, 2003年理化学研究所 研究員,2008年理化学研究所 准主任研究員を経て2017年主任研究員,2014年理化学研究所 チームリーダー(兼務).徳島大学,学習院大学,台湾国立清華大学,フィリピン大学ディリマン校,台湾国立中興大学 客員教授
メタマテリアルは,波長より細かな人工構造を用いて物質の光学特性を制御した疑似材料である.メタマテリアルそのものは構造体であるが,それを構成する構造を波長より細かく設計・加工することで,1つ1つの構造は光波に直接感知されなくなり,メタマテリアル全体として均質な物質として振る舞う.メタマテリアルの特徴の1つは,その構造をうまく設計すると自然界に存在する物質ではあり得ないような光学特性を持つ物質が作り出せる事である.メタサーフェスは2次元版のメタマテリアルであり,基板材料等の表面にだけメタマテリアル構造を加工したもので,加工が容易な事から最近盛んに研究・開発が行われている.本講演では,メタマテリアルの概要について簡単に触れた後,特に光を完全に吸収する光吸収メタサーフェスとその赤外分子検出デバイスへの応用例や,メタサーフェスでつくったレンズ(メタレンズ)などについて最新の研究成果を紹介する.