シーズ&ニーズセミナーB(東2ホール)
2023年2月3日(金)
ナノセルロースジャパン特別講演
【主催】ナノセルロースジャパン
セロファン製造技術を応用したセルロースナノファイバー(RCNF)の特長と適用事例
14:35-14:55
レンゴー株式会社
中央研究所研究企画部企画第2課
担当課長
土屋 大樹氏
【講演概要】
近年、環境への関心が高まる中で地球に優しい天然素材が見直されています。その一つであるセルロースは地球上で最も多量に存在する多糖類で、紙をはじめとして幅広い分野に利用されています。レンゴー㈱では1934年にセロファンの製造を開始して以来、様々なセルロース事業を展開してきましたが、それらの技術を応用することによりセルロースナノファイバー(RCNF)を調製できることを見出しました。当社のRCNFはセロファン製造工程でできる中間体から調製する技術を用いています。RCNFはセルロースそのものの構造を持つナノファイバーですが、繊維径は3~10nmと化学変性をしていないCNFとしては極めて細く、かつセルロースそのものの化学構造により熱分解温度が250℃付近と耐熱性に優れているという特長があります。講演ではRCNFの特長を紹介するとともに、各種適用事例について紹介します。
容易にナノ化可能な酸化セルロースの応用展開
14:55-15:15
東亞合成株式会社
応用研究所
主査
髙田 じゆん氏
【講演概要】
東亞合成では次亜塩素酸ナトリウムを用いた新規セルロース酸化法を開発した。この方法で得られる酸化セルロースは容易にCNFにすることができ、使いやすいCNF原料として利用できる。また、この酸化セルロースから得られるCNFにはいくつかの特徴があり、CNFの実用化を進めるうえでの利点になり得ることもわかってきた。
本セミナーでは東亞合成で検討した酸化セルロース応用例を紹介し、CNF実用化に向けた選択肢の1つとしたい。