加工材料:ガス透過性金型と水溶性レジスト
ナノ加工技術を工夫してライフサイエンス・ヘルスケア機能材料の基礎研究に取り組んでいます。医薬品、食品、化粧品、及びプラスチック等の素材をガス透過性多孔質金型や有機溶媒を不要とする水溶性レジスト等のナノ加工技術により高度利用し、付加価値を提案しています。また、民間企業での開発実績等による社会人博士号取得を国内外の産学官連携によりサポートします。
①ガス透過性多孔質金型と②水溶性レジスト
ガス透過性多孔質金型:
ナノインプリント加工だけでなく、射出成形やプレス加工に適用可能
水溶性レジスト:
既存の半導体用レジスト材として使用できるだけでなく、プラスチックや腐食基板への表面ナノ加工に適用可能
ガス透過性多孔質金型と水溶性レジストの開発
20221115 ナノテク展2023 概要 日本語版 ガス透過性金型と水溶性レジスト 竹井20221116.pdf
【開催時間】11:40-13:10
帝京科学大学 山際研究室
山際 清史氏
【講演者プロフィール】
帝京科学大学生命環境学部自然環境学科
【講演概要】
山際研究室では「先端材料を、環境に優しいプロセスで合成!」をモットーにし、種々の機能性ナノ材料を“ちょっと変わった”低環境負荷のプロセスで創製し、応用へと展開をしています。例えばカーボンナノチューブをはじめとするナノカーボンを、安価でシンプルな「液相一段合成法」により合成し、電池材料への応用につなげたり、様々な身近な素材を触媒の原料に用いてみたり、楽しく研究を進めています!プレゼンテーションでは、これまでに当研究室でつくられたナノ材料や、研究成果を紹介します。
富山県立大学
工学部 医薬品工学科
教授
竹井 敏氏
【講演者プロフィール】
京都府出身。1998年、日産化学工業に入社し、光・電子機能性材料や微細加工技術の研究を担当。その間、ベルギーの国際研究機関のInteruniversity Microelectronics Centre(IMEC)や米国のテキサス大学などに留学。また大阪大学大学院基礎工学研究科物質創成専攻博士後期 課程を修了し、工学博士号を取得。2010年3月、日産化学工業を退職し、同4月より現職。大阪大学大学院 招聘教員を兼務。
【講演概要】
微細加工プロセスにおいて、これまでのレジスト材料はアクリル樹脂やエステル樹脂などの石油由来の原料が主成分である。糖鎖を主成分とする水溶性レジスト材料を開発し、水で現像できるように適切な分子量と水酸基の濃度を導き出した。既存の水溶性レジスト材料には、含水率が増加したり、材料の膨張によるパターン寸法の異常が発生する欠点を解消するため、糖鎖誘導体やセルロース化合物などの植物性原料を使用して強度を高めた改良も進めた。本発表では、ナノインプリントリソグラフィ用ガス透過性金型の試作状況を中心に水溶性レジストの研究進捗についても報告する。
同志社大学大学院 生体機能化学研究室 奥田 耕平
奥田 耕平氏
【講演者プロフィール】
同志社大学大学院 理工学研究科 応用化学専攻 生体機能化学研究室 博士後期課程3年生の奥田 耕平です。骨のように環境に優しく、かつ、優れた機械的性質をもつ材料の開発を目指し、セルロースやデンプンなど、様々な有機高分子と骨の無機主成分ヒドロキシアパタイトを複合化する研究を行っています。
趣味はアコギと映画鑑賞、読書、散歩です。
皆様と交流できる日をとても楽しみにしております。よろしくお願いいたします。
【講演概要】
人や環境に優しく、かつ、優れた機械的性質をもつ材料として、生体鉱物の骨に着目した。骨は、コラーゲン繊維とヒドロキシアパタイト(HAP)が規則正しく配列・結合した有機-無機複合体である。そのため、有機高分子の柔軟性と無機結晶の剛直性の両方をもち、環境に低負荷でありながら優れた靱性を示す。さらに、コラーゲン繊維は、有機-無機界面結合を形成する親水性残基のみではなく、疎水性残基も多くもつため、優れた耐水性も示す。このような骨の構造を模倣し、カルボキシメチルセルロースやTEMPO酸化セルロースナノファイバーをHAPと共沈複合化した。そして、この複合体をカルボン酸ビニルでアシル化することで、骨のような高靭性/高耐水バイオマス構造材料の開発を目指した。
その他有機高分子とHAPの複合化、また、地上最高強度の生体鉱物であるカサガイの歯を模倣したキトサンと針鉄鉱の複合化等を含めて、当研究室で得られた研究成果を報告する。
九州大学大学院化学工学部門 三浦研究室
京都大学 - 熱計測・熱マネジメントニーズ探索ユニット
廣谷 潤氏
【講演者プロフィール】
九州大学大学院工学研究科航空宇宙工学専攻博士後期課程修了、(株)デンソー半導体プロセス開発部、 名古屋大学大学院工学研究科電子工学専攻研究員、同助教を経て、2021年12月より京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻准教授として現職。2020年12月から科学技術振興機構さきがけ研究者を兼任。ナノ・マイクロ熱計測やナノ材料を用いたフレキシブルデバイスおよび熱マネジメントに関する研究などに従事。
【講演概要】
我々の研究グループでは、熱計測技術を基盤技術としつつ、研究代表者らが最近見出した世界初のサーマルリザバーコンピューティング技術を融合させることで、未利用のまま捨てられる排熱を利用する世界初の熱マネジメントカンパニーの設立に挑戦しています。材料そのものの熱物性計測の受託測定だけでなく、自動車、バッテリー、住宅、PCなどの幅広い分野で発生する熱を利用したデバイスの状態モニタリングが可能なデバイス開発と販売・コンサルティング事業の創業にチャレンジしており、何か固体または液体などの熱伝導率計測をしてみたい方またはお困りの方、デバイスやシステム全体の熱マネジメントにご興味のある方などと一緒に色々ディスカッションできればと思います。
Northwestern University
下記情報は来場者から出展者への事前アポイント・問合せを目的に公開しています。
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富山県立大学 医薬品工学科 ライフサイエンス材料分野 竹井敏研究室
ナノ加工技術を用いる ライフサイエンス・ヘルスケア機能材料 (医薬品工学科 製薬化学工学講座 竹井敏研究室)