シーズ&ニーズセミナーB(東2ホール)

2022年01月28日(金)

ナノカーボンオープンソリューションフェア特別講演

【開催時間】10:30-12:20

 
有機系太陽電池に用いるナノカーボン材料
10:30-11:15
会場: シーズ&ニーズセミナーB(東2ホール)

松尾 豊

名古屋大学

大学院工学研究科

教授

松尾 豊

【講演者プロフィール】

2001年大阪大学大学院博士課程修了後、東京大学で助手、科学技術振興機構ERATOグループリーダー、特任教授を経て、2019年より現職。有機材料を駆使した新型太陽電池の創製を目指している。


【講演概要】

フラーレンやカーボンナノチューブなどナノカーボン材料は、有機溶剤の不完全燃焼や安価な一酸化炭素やアルコールを原料とした化学気相成長法で工業的に製造され、有機半導体より安定性が高く、それぞれ電子およびホール輸送の高い移動度を示す。これらナノカーボン材料を最大限に活用し、金属電極も含めて無機材料の使用を極力減らして本来のもっと「有機系」な、もっというと極限的には「オールカーボン太陽電池」の創製を目指している。これを実現するためにナノカーボン材料の設計と合成およびデバイス設計について、どのように深めて追求していけばよいか?炭素は元素として何ら制約がなく、軽量である。現在の太陽電池のカテゴリーには属さないナノカーボン材料を積極的に活用した新しい有機系太陽電池の創出を目指した研究の紹介を行う。

2次元ナノカーボンの量産化に向けた取り組み
11:35-12:20
会場: シーズ&ニーズセミナーB(東2ホール)

仁科 勇太

岡山大学

異分野融合先端研究コア

研究教授

仁科 勇太


【講演概要】

グラフェンに代表される二次元ナノカーボンは、優れた物性(軽量高強度、電気・熱伝導性など)を有しており、次世代材料として15年ほど盛んに研究開発が進められている。実用化への検討も最近の5年間で大きく展開し、現在は量産性やコストと物性のバランスが重要視されている。本講演では、黒鉛から得られる2次元ナノカーボンの量産化に学術的視点から取り組み、キログラムスケールでの生産を可能にした過程を紹介する。また、2次元カーボンの機能化や用途開拓についても触れたい。