メインシアター (東2ホール)

2022年01月27日(木)

【特別シンポジウム】
リチウムイオン電池最前線

【主催】nano tech実行委員会
【開催時間】10:30-12:30 事前登録

 
東芝の二次電池SCiB™と次世代蓄電池への取り組み
10:30-11:00 事前登録
会場: メインシアター (東2ホール)

松野 真輔

株式会社東芝

研究開発センター ナノ材料・フロンティア研究所 機能材料ラボラトリー

室長

松野 真輔

【講演者プロフィール】

2001年 株式会社東芝 研究開発センターに入社。入社以来、リチウムイオン二次電池や負極にチタン酸リチウムを用いたSCiBの開発に従事。2019年より研究開発センター 機能材料ラボラトリーの室長を務める。


【講演概要】

再生可能エネルギーの拡大、インフラ・モビリティ電動化の加速・多様化により、高連続稼働環境下でも、パワー性と高信頼性を両立する蓄電池が求められる。
東芝では、負極にチタン酸リチウムを用いた二次電池 SCiB™を製品化、高い安全性を維持しつつ、長寿命、急速充電性能、高入出力性能等の優れた特性を実現した。
次世代材料技術として、ニオブチタン酸化物負極による高容量化、ハイブリッド固体電解質による高入出力化、水系電解液による高安全化による用途拡大を目指しており、それらの技術を紹介する。

インクジェット印刷によるリチウムイオン電池のデジタル製造
11:00-11:30 事前登録
会場: メインシアター (東2ホール)

栗山 博道

株式会社リコー

先端技術研究所 PB開発推進センター PBT-PT 電池印刷グループ

リーダー

栗山 博道

【講演者プロフィール】

2010年 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 物質系専攻 博士後期課程 修了
2010年 株式会社東芝入社 二次電池研究開発と新規半導体メモリ研究に従事
2017年 株式会社リコー入社 インクジェットによる二次電池印刷プロセスの研究開発に従事


【講演概要】

電気自動車や産業および民生向け次世代デバイスの急速な普及にともない、需要に見合ったより多くのリチウムイオン二次電池(LIB)を高効率に製造していくことが求められる。従来工法を見直し、低コストで作りやすく地球環境へも配慮した製造方法が必要となる。
本講演では、LIB製造の、アナログからデジタルへの変換に関するリコーの取り組みをご紹介する。インクジェット(IJ)印刷技術によるデジタル工法は、LIBに安全性を付与し、材料ロスを減らし、生産性の改善にも寄与できると期待する。さらには次世代電池への適用可能性についても触れ、今後の展開について想起する機会としたい。IJ技術によるデジタル工法を核とした新しい生産システムの確立によって、電池製造に革新をもたらすと期待する。

クレイ型リチウムイオン電池の開発とその優位性
11:30-12:00 事前登録
会場: メインシアター (東2ホール)

三島 洋光

京セラ株式会社

研究開発本部 エネルギーシステム研究開発部

主席技師

三島 洋光

【講演者プロフィール】

 山口大学工学部卒業。湯浅電池に入社し約10年間リチウム二次電池の研究開発を担当。金属リチウム負極を使った10Ah電池や高分子固体電解質型リチウムイオン電池を開発。京セラに移ってからは主に酸化物系の全固体リチウムイオン電池の開発に従事。2013年米国電池ベンチャーとの共同開発を立上げ、2019年10月にクレイ型リチウムイオン電池を搭載した蓄電システムEnerezzaを上市。


【講演概要】

 地球温暖化防止対策の必要性が叫ばれる中、クリーンエネルギー拡大のために益々リチウムイオン電池(LIB)への期待が高まっています。特に低コスト、長寿命で環境性能に優れた二次電池が求められています。こうした要求を満足する一つの電池候補として、24M社と京セラで共同開発したクレイ型LIBをご紹介します。併せてクレイ型LIBを搭載した蓄電システム【Enerezza】についてもご紹介します、クレイ型電池の環境性能や今後の開発展開についても報告します。

IoTに適した小型酸化物系全固体電池の開発
12:00-12:30 事前登録
会場: メインシアター (東2ホール)

永峰 政幸

株式会社村田製作所

みなとみらいイノベーションセンター デバイスセンター バッテリ開発部 / モジュール技術統括部 A-Project

チーフマテリアルリサーチャー

永峰 政幸

【講演者プロフィール】

1982年3月、東京理科大学大学院修了、酸化物系固体電解質の研究。ソニーでは酸化銀電池やリチウム電池の設計、硫化物系全固体電池、1.5V級リチウム電池、リチウム系二次電池の開発を担当し、世界初のリチウムイオン電池商品化プロジェクトは開始時から参加。2017年9月からバッテリー事業承継により村田製作所に移り、革新電池や全固体電池の研究開発などに携わる。


【講演概要】

次世代蓄電デバイスとして全固体電池の実用化が近づいた。急速充電可能な硫化物系全固体電池はEV、化学的安定性の高い酸化物系全固体電池はIoTやウェアラブル機器への適用が期待される。本講演では全固体電池の概要を理解いただくと共に、酸化物系全固体LIBの具体的な開発事例も紹介する。