スペクトル超解像技術で分析精度を向上
分光分析に超解像技術を応用し、これまでには観察できなかった、僅かな分光スペクトルの変化をとらえ、分析精度の大幅な向上を実現する技術の社会実装を目指しています。分光データに限らず、電気信号や音波/振動の波形分析などへの応用も可能です。技術適応性についてはお気軽にお問い合わせください。
【名古屋大学未来材料・システム研究所 原田 俊太】
分光データの超解像技術(スペクトル超解像)
超解像技術を分光データに応用することにより、統計データに基づいた補間を行うことで、これまでには観測できなかった僅かな変化をとらえる超解像技術を提供いたします。
【名古屋大学未来材料・システム研究所 原田 俊太】
【技術提供形態】
・受託分析
・ソフトウェア受託開発
・分析装置への組み込みソフト開発
【開催時間】15:00-16:30 登録不要 無料
15:00‐15:15 奥田 結衣(同志社大学 生体機能化学研究室)
奥田 結衣(同志社大学 生体機能化学研究室)
理工学研究科応用化学専攻
博士課程2回生
奥田 結衣氏
【講演者プロフィール】
同志社大学京田辺キャンパスからやってきました奥田結衣です。私は、人や環境に優しく、かつ、優れた機械的性質をもつ材料の開発を目指し、骨や歯、貝殻のナノ構造を模倣して、様々な多糖類と骨の無機主成分ヒドロキシアパタイトを複合化する研究を行っています。研究がとても大好きです。みなさんと会場でお会いできるのを楽しみにしております。宜しくお願いいたします。
【講演概要】
本研究では、骨の模倣による新規の高靱性バイオマス材料の開発を目指し、森林資源から得られるカルボキシメチルセルロース(CMC)とヒドロキシアパタイト(HAP)を共沈複合化した。0.8 ~ 13.2 g/L のCMC水溶液中でHAPを50 ℃で結晶化し、得られた複合体中のHAPの結晶構造をX線回折により確かめた。すると、CMC濃度が9.9 g/Lのとき、最もHAPのa面方向の結晶成長が制御されており、CMCのカルボキシ基とHAPのa面の相互作用がより形成されることがわかった。さらに、三点曲げ試験により複合体の機械的性質を確かめたところ、CMC濃度が9.9 g/Lのとき、最も曲げ強度と弾性率が高かった。曲げ強度は113 MPa、弾性率は7.7 GPa であり、ポリアミド6(92 MPa)の曲げ強度や40 wt%ガラス繊維配合ポリアミド66の弾性率(5.50 GPa)に匹敵したことから、従来の石油由来エンジニアリングプラスチックに代わる、新規の高靱性バイオマス材料としての利用が期待できる。
名古屋大学・京都大学ナノカーボン若手国際共同研究ユニット
廣谷 潤氏
【講演者プロフィール】
2013年3月九州大学大学院工学府航空宇宙工学専攻博士後期課程修了。
企業での半導体プロセス開発経験、名古屋大学大学院工学研究科電子工学専攻助教を経て2021年12月より京都大学大学院工学研究科マイクロエンジニアリング専攻准教授。JSTさきがけ(情報担体領域)研究者(兼任)。ナノカーボン材料を用いたデバイス開発、ナノスケールの熱輸送に関する研究に従事。
【講演概要】
カーボンナノチューブを低コストで半導体と金属に分離する技術を開発しました。さらにこの分離したカーボンナノチューブをプラスチックなどの任意の基板に大面積で均一に成膜する技術を有しています。セミナー当日は、カーボンナノチューブの分離技術と薄膜作製技術などについて紹介します。
東海国立大学機構 名古屋大学
未来材料・システム研究所
准教授
原田 俊太氏
【講演者プロフィール】
2011年3月京都大学大学院 工学研究科 博士課程修了。2020年7月より名古屋大学 未来材料・システム研究所 准教授。材料プロセスの制御・計測への情報学の応用による自動化・スマート化・高度化、熱制御材料、パワー半導体材料の研究に従事。2018年よりJSTさきがけ研究員を兼任。
超解像技術で結晶や材料の未知の性質を解明できることを楽しみにしています。また、私たちの知らない技術への応用が見つかることを期待しています。
【講演概要】
スペクトル超解像技術によって、分光分析や電気信号などスペクトルや波形データの測定点間隔(データ解像度)を増加させることが可能です。これにより、スペクトル形状の詳細な観測や、ピーク位置の精密決定ができ、分光分析・電気信号測定の高精度化、高効率化を実現できます。
半導体材料や化学製品の検査の高精度化・高効率化、先端材料の研究開発の高度化によって、製造業を支える基礎になりたい、そう考えて日々研究開発を進めています。
高知工科大学
総合研究所マテリアルズデザインセンター/大学院工学研究科
センター長/教授
山本 哲也氏
【講演者プロフィール】
山本哲也 (博士(理学(1997年大阪大学大学院後期博士課程修了)). 高知工科大学 (1999-現在に至る). 酸化物半導体を基材とし、成長装置、薄膜成長、特性評価, 電子状態予測設計など従事. 応用 (例) は表示装置や電子光学デバイス用透明電極材料, 磁気遮蔽材料, 半導体ガスセンサー, 抗菌材料, γ線放射耐候材料などを含む. 2011 文部科学大臣賞科学技術賞研究部門受賞. NEDO 希少金属代替材料開発プロジェクト、テーマ統括など.
【講演概要】
抗菌機能は金属酸化物が生成する活性化酸素により, 菌の細胞膜を破壊することが要因の1つである. 亜鉛は, 従来, 銅や銀と同様に抗菌機能が見出されていた。抗菌特性を強化すべく成功因子としては, 亜鉛の酸化物である酸化亜鉛、特に薄膜形態とすることが挙げられる. 具体的には活性化酸素生成効果を光などエネルギー負荷を必要とせず, 増大させた.
酸素は負(マイナス)電荷をもつ電子を引きつけ, 負イオン化することで反応性が高まる特徴をもっている. 酸素負イオンを生成し, 半導体やセラミックスへ照射することで, 設計的に特性を自在に制御するその装置を産学連携で事業化した. 研究成果の一例として, 無酸素銅に温度を負荷せず, 酸素負イオンを照射することで得られる Cu2O/Cu を光干渉が観察されるその観点から紹介する.
東北大学
多元物質科学研究所
助教
小林 弘明氏
【講演者プロフィール】
2017年東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻博士課程修了。博士(工学)。2017年より現職。
【講演概要】
リチウムイオン電池の幅広い普及に伴い、各々のニーズに応じた蓄電デバイスのオンデマンド製造技術やその高エネルギー化が求められています。3Dプリント技術を活用した固体リチウムイオン電池のオンデマンド製造技術、高電位正極を活用するコーティング技術について紹介します。
下記情報は来場者から出展者への事前アポイント・問合せを目的に公開しています。
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東海国立大学機構 名古屋大学
未来材料・システム研究所 原田 俊太