目的基礎研究から実用化実証まで広くご支援
シーズ&ニーズセミナー(B会場)で各日ご説明いたします(①~③)。プログラムをご確認のうえ、ぜひB会場へお越しください!
①”温めると縮む”負熱膨張材料、②ヒドロシリル化反応用貴金属フリー触媒、③強磁性強誘電メモリ材料、④テラヘルツ計測技術、⑤シート状酸化ボロフェン化合物、⑥透明蛍光サイアロンセラミックス、⑦燃料電池用触媒及び膜材料 などの研究成果をご紹介します。
【シーズ&ニーズセミナーB会場27日10:30~】温めると縮む材料(負熱膨張材料BNFO)
ナノテクノロジーの進展に伴って熱膨張による位置決めのずれや異種材料接合界面の剥離などの問題が顕在化しており、負熱膨張材料を用いた熱膨張制御に注目が集まっています。金属間電子移動メカニズムにより、巨大な負熱膨張を示す材料BNFO(BiNi1-xFexO3)と、エポキシ樹脂とのゼロ熱膨張複合体を紹介します。なお、本材料は試験販売も行っています。
【シーズ&ニーズセミナーB会場26日12:40~】貴金属フリー新規触媒技術の開発
本研究では、研究代表者らがこれまでに開発してきた、鉄などの普遍金属のみを用いた触媒合成技術を基に、貴金属を用いない新触媒を開発します。開発した触媒を、貴金属フリーな化成品合成やエネルギー活用技術へと展開し、貴金属に依存しない社会の構築に貢献することを目指します。
【シーズ&ニーズセミナーB会場28日15:40~】超低消費電力メモリを目指す新しい酸化物材料
スマートフォンの普及やビッグデータなどによる情報処理量の爆発的な増大に伴い、低消費電力・高記録密度・不揮発性の次世代メモリデバイスへの要求が高まっています。電場による情報の書き込み・磁気による読み出しが共に可能な特性をもつ強誘電強磁性体(マルチフェロイック)材料が世界的に研究されていますが、本研究による新しい酸化物材料について、室温での電場印加による磁気制御の実証や展望について紹介します。
【研究紹介】光技術を用いた超広帯域 テラヘルツオシロスコープの開発
本研究では、超短パルスレーザーやファイバーなどの光技術を活用することによって、テラヘルツ(THz)領域(1秒間に1兆回振動する電磁波)の電場波形を簡便、かつ高速に検出する技術を開発し、従来技術では到達できない広帯域のテラヘルツオシロスコープの開発を目指します。技術によって、テラヘルツデバイスの応用範囲を拡大し、産業の振興に貢献することを目指します。
【研究紹介】化学ボロフェンによるフレキシブル素子の開発
本研究ではボロフェン骨格を持つ安定なホウ素原子層シートを化学原料から液相で合成できる「化学ボロフェン」を開拓します。この化学ボロフェンの安価で簡便な合成手法を確立し、化学修飾や元素置換により機能化を推し進めることで、既存材料では発現できない新しい二次元素子材料の開拓を目指します。
【研究紹介】革新的高信頼性セラミックス創製
低炭素社会の実現に大きく貢献する革新的な高信頼性エコマテリアルの創製、および、その社会実装を目指した応用展開を行うことを目的とし、(1)高機能性・高信頼性材料の開発(透明蛍光セラミックスバルク体)と(2)材料の高信頼性化のための評価法開発(マイクロカンチレバー試験/光コヒーレンストモグラフィー観察)についての研究成果をご報告します。
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【研究紹介】高効率燃料電池開発
固体高分子形燃料電池の更なる普及には、低コスト、高耐久化、高出力化が求められます。当研究グループでは、貴金属の使用量を低減するとともに、温度・湿度等の環境に依らず高効率を維持する燃料電池を実現し、エネルギー資源を大切に使う社会を目指すため、デバイスにとって真に必要な材料機能をシステム的に設計し、新しい触媒・触媒層および電解質膜の開発に取り組んでいます。
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法人のご紹介
神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)は、神奈川県の公的試験研究機関です。県内中小企業を中心とする産業界のイノベーション創出を支援し、県内産業と科学技術の振興を図ることにより、豊かで質の高い県民生活の実現と地域経済の発展に貢献するため、日々活動を行っています。
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神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
戦略的研究シーズ育成事業「貴金属フリー新規触媒技術の開発」
課題提案者 兼 東京大学准教授
砂田 祐輔氏
【講演者プロフィール】
2004年3月名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻(化学系)博士後期課程修了、2004年11月まで日本学術振興会特別研究員(PD)の後、九州大学先導物質化学研究所 助教、2016年2月より現職・東京大学生産技術研究所 准教授、専門は有機金属化学・触媒化学、特に貴金属フリー触媒技術の開発や水素などの次世代エネルギーの省資源・省エネルギーな活用法の開発。
【講演概要】
本研究では貴金属を含まない新しい貴金属フリー触媒を開発し、有用化成品である各種シリコーン製品の貴金属フリーでの合成法の開発を達成した。併せて、次世代エネルギーとして注目を集める水素の効率的な貯蔵・運搬を可能にする新しい水素キャリアおよび貴金属フリー触媒を開発し、省資源・省エネルギーでの水素貯蔵システムを開発した。
神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
次世代機能性酸化物材料プロジェクト
リーダー 兼 東京工業大学 教授
東 正樹氏
【講演者プロフィール】
1995年京都大学博士(理学).京都大学化学研究所助手,助教授,准教授を経て、2010年より東京工業大学応用セラミックス研究所教授,2016年より改組により科学技術創成研究院フロンティア材料研究所教授.現在の研究対象は磁性体,強誘電体、負熱膨張材料、固体電解質などの新規遷移金属酸化物の探索および構造と物性の相関解明.
【講演概要】
ナノテクノロジーの進展に伴って熱膨張による位置決めのずれや異種材料接合界面の剥離などの問題が顕在化しており、負熱膨張材料を用いた熱膨張制御に注目が集まっている。金属間電子移動メカニズムにより、-187×10-6/Kもの巨大な負熱膨張を示すBiNi1-xFexO3と、エポキシ樹脂とのゼロ熱膨張複合体を紹介する。
神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
次世代機能性酸化物材料プロジェクト
研究員 兼 東京工業大学 助教
重松 圭氏
【講演者プロフィール】
2015年3月東京大学大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了、2016年9月まで神奈川科学技術アカデミー(KAST)常勤研究員の後、東京工業大学フロンティア材料研究所 特任助教、2018年4月より同助教として現職。KISTEC次世代機能性酸化物材料プロジェクトの研究員を兼ねる。専門は固体化学・薄膜成長、特に強誘電性・強磁性といった機能性酸化物の開発。
【講演概要】
スマートフォンの普及やビッグデータなどによる情報処理量の爆発的な増大に伴う、情報通信機器の消費電力が問題になるなかで、低消費電力・高記録密度・不揮発性の次世代メモリデバイスへの要求がますます高まっている。材料の開発というアプローチでは、電場による情報の書き込み・磁気による読み出しが共に可能な特性をもつ強誘電強磁性体(マルチフェロイック)材料の開発が世界的に展開されている。基礎研究のレベルではいくつかの材料でこの特性が実証されてきたが、どの材料においても強磁性と強誘電性のいずれかが極低温でしか現れず、実用材料としてはみなされなかった。本講演では、我々がこれまで研究を進めてきた新しいマルチフェロイック酸化物材料について、その性質、室温での電場印加による磁気制御の実証、ならびに展望について紹介する。
下記情報は来場者から出展者への事前アポイント・問合せを目的に公開しています。
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神奈川県立産業技術総合研究所
研究開発部 研究支援課