高分子材料の設計では、分子構造から繊維を含めたフィラーや相分離構造まで、各スケールでの影響を考慮する必要があります。JSOLでは、複数のソフトウェアを組み合わせることでマルチスケールに対応したソフトウェアと技術支援サービスを提供しています。また、株式会社NTTデータと共同で、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)ソリューションをご提供しており、MIのための機能と技術もご紹介します。
J-OCTA
J-OCTAには原子から㎛スケールまでの多様なシミュレーション技術が組込まれており、コンピューター上で材料物性を予測し、実験で把握できない現象や物性を理解することで、より高度な材料設計を実現します。樹脂などの高分子材料、FRPなどの複合材、液晶や有機EL、Li電池や燃料電池、コンデンサ・キャパシタ、5G・6Gのための低誘電率材、ゼオライトなどの多孔質フィルタ、さらに生体分子やバイオ材料への適用も進んできています。
マテリアルズ・インフォマティクスソリューション
NTTDATAでは、MIのためのトータルソリューションを提供しており、実験データを始めとした様々な形式のデータの収集と蓄積、集めたデータを用いた機械学習による解析、材料開発への応用が可能です。J-OCTAはその中のシミュレーション機能として活用することができます。J-OCTAによるシミュレーションによって作成した物性DBをNTTDATAのシステム、特にDataRobotと連携することで様々な機械学習をスムーズに実行することが可能です。
Digimat
Digimatは複合材料シミュレーションに特化したソフトウェアです。複合材料を活用し製品に適用するには、複合材料ならではの物性の予測が鍵を握ります。Digimatでは複合材料のマトリクス、インクルージョンそれぞれの材料物性とミクロ構造の情報から複合材料の材料特性を予測します。
さらに、この予測された材料特性を用いて成形工程によって生じる材料特性の分布を考慮した構造解析を行うためのインターフェースも搭載されています
株式会社JSOL
エンジニアリング事業本部 材料技術部
菊井 健朗氏
【講演者プロフィール】
JSOLにてマルチスケールシミュレーションソフトウェア「J-OCTA」のマーケティングを担当。入社前は立教大学 理学部にて高分子材料の特性に関する実験研究に従事。JSOLに入社後は、国内外の産業界、多くの企業とディスカッションを行った経験を持つ。
【講演概要】
マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の中でシミュレーションの受け持つ役割は重要で、従来用いられてきたメカニズム解析と比べて役割が広がってきています。本講演ではマルチスケールシミュレーション・ソフトウェア「J-OCTA(ジェイ・オクタ)」を中心に、どのような業界や領域で使われているかなどの背景も踏まえて、MIのための機能と技術を紹介します。例えば、モデリングとシミュレーションを自動実行して物性データを蓄積するハイスループット計算技術、様々な分子記述子を求めた上で機械学習まで実施する構造物性相関(QSPR)やその逆解析など、MIシステム全体の中でのシミュレーションの立ち位置と活用法を説明します。
下記情報は来場者から出展者への事前アポイント・問合せを目的に公開しています。
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JSOL
エンジニアリング事業本部