人と環境に優しい材料科学
信州大学では「人と環境に優しい材料科学」をキーワードに、オンライン展示を行います。人々の健康や生活資材の機能性を高めるポリフェノール合成化学(農学部)、環境に優しい電池材料や海洋分解性を付与した新たなファイバー材料(繊維学部)、生体分子による機能性物質の創出(工学部)、天然高分子材料の精密加工(工学部)についてご紹介します。
プロアントシアニジン重合体の有機合成
我々はプロアントシアニジンの一種であるエピガロカテキン4量体、5量体の合成に成功した。近年、プロアントシアニジンの様々な生理活性が報告されている。しかし、構造類似体が多数存在するため、単一の化合物の精製は不可能である。エピカテキンやカテキンの重合体の合成例は報告されているものの、エピガロカテキンオリゴマーの合成例はない。社会実装するためにも、今後は化合物の物性や生理活性などの特徴付けが必要である。
"繊維化"でSDGsの可能性を広げ、よりよい社会に
繊維化・不織布化をキーワードに材料や分野にとらわれない研究していきます。繊維化することで、材料にフレキシビリティや比表面積効果などを始めとする形状特性や繊維独自の繊維構造によって得られる異方性を付与することができます。さらに不織布化は繊維としての形状特性を維持しながら、大量生産などの可能性も秘めています。このため、新規材料の繊維化や繊維電池の開発に取り組んでいます。
生体にやさしい新規材料:微生物由来生体適合性ナノファイバー
私たちは酢酸菌をテフロンチューブ内で培養することにより、セルロースチューブを作製するし、新たな利用技術についての開発に成功いたしました。
【キーワード】セルロース、酢酸菌、ナノファイバー、生体適合性、アミロイドファイバー、大腸菌、ナノファイバー、生体適合性
天然高分子ハイドロゲルの精密成型と機能化
◆ハイドロゲルファイバーは、生分解性縫合糸や細胞培養基盤などに利用されている。
◆アルギン酸とカルシウム塩を水相に溶解して紡糸する方法が報告されている→ゲル化速度が速く、均一なファイバーを得るのが難しい。
◆マイクロ流路中でゲル化反応を緩やかに進行させるため、形状の制御が容易。単線(直径100μm程度)のハイドロゲルファイバーや様々な形状のゲル粒子を精度良く作製可能。並列化によるスケールアップも。
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信州大学