当社の連携大学の技術シーズをご紹介いたします。
信州大学、埼玉大学、宇都宮大学、東京電機大学
水分解のための光触媒と光電極【信州大学】
クリーンエネルギーとしての水素が注目されており、環境負荷の小さい水素製造法が求められています。
本発明では、新規の水素生成用光触媒(CTGS)、水素生成活性向上のための新規修飾方法(シランカップリング)を開発しました。
(特徴)
・CTGSは構成元素が比較的安価・安全な材料
・近赤外領域までの長波長光を利用可能な材料
・ホスホン基を有するシランカップリング剤を修飾(電解液を用いた場合と類似の効果あり)
複合型触媒による高付加価値物質の効率的合成【信州大学】
グリーンケミストリーの観点から、環境低負荷な物質合成法の開発が求められています。有機反応はしばしば酸触媒により促進されるため、新しい酸触媒の開発は効率的な物質合成を実現する上で極めて重要です。本発明では、リチウムイオン電池の電解液などに利用される「環状カーボネート」や、医薬品中に数多く存在する「オキサゾリジノン」の効率的合成を目指し、新しい酸触媒の開発を行いました。
高強度材料から燃料まで…光合成でバクテリアセルロース生産【信州大学】
バクテリアセルロースは微生物により生産され、植物由来セルロースに比べ100~1000 倍ほど細く、生分解性、保水性に優れる特徴を持ちます。
本発明では、セルロース生産菌と光合成微生物との組み合わせによって共生関係が成立するケースを確認し、バクテリアセルロースの量産化につながる生成方法を開発しました。
(用途)
・バイオ燃料
・ろ過膜、分離膜
・医療用パッド、人工皮膚、人工血管、創傷被覆材
・UVカット材,高強度透明材料
低白金触媒を用いた燃料電池用電極の新規製造法【信州大学】
環境負荷の小さい発電システムである固体高分子形燃料電池には、白金担持カーボン(Pt/C)触媒が使用されています。
本発明では、資源量が少なく高価な白金の使用を低減し、かつ酸素還元活性を維持できる「コアシェル型触媒層」の製造方法を開発しました。
(特徴)
簡便かつ大量に生産可能なプロセスであり、例えばPd担持カーボン触媒からなる触媒層に適用すれば、Pdコア/白金シェル型触媒層をRoll-to-Rollでの製造が期待できます。
揮発性アルデヒドによる健康被害の課題を解決する【信州大学】
接着剤や殺菌防腐剤など様々な分野で使われるホルムアルデヒド(ホルマリン)やグルタルアルデヒドは、健康被害発生の原因となっています。加えて、原材料を化石資源に依存しており、将来的な枯渇が懸念されています。本発表では、これらの課題を解決する糖由来アルデヒド化合物を代替物質として提案します。
(特徴)
・安価な原材料
・不揮発性のため健康被害の懸念が小さい
・非化石資源由来
水溶性ポルフィリン誘導体【埼玉大学】
ポルフィリンは癌疾患への光線力学的診断(PDD)や光線力学的療法(PDT)に利用されていますが、
通常、ポルフィリンは水溶性や生体適合性に乏しく、代謝にも時間を要します。
本発明では、水溶性と生体適合性に優れた糖鎖をポルフィリンに組み合わせることで、
水溶性ポルフィリン誘導体を合成することが可能です。
(特徴)
・水溶性
・生体適合性
・高分子誘導体(フィルムへの加工が可能)
Mn4+ドープによる新規赤色酸化物蛍光体【宇都宮大学】
三原色を用いた温白色LEDの開発には、赤色蛍光体が必要不可欠です。
既に実用化されている赤色蛍光体は、母体が硫化物やフッ化物であり、発光中心がユウロピウム(Eu)であるものが多く、母体の安定性、高コストの問題があります。
本発明では、酸化物を母体として発光中心は希土類レスな高輝度赤色蛍光体を開発しました。
(特徴)
・合成が容易
・従来の赤色蛍光体と比べて低コスト化が可能
グラフェン分散液の製造方法【宇都宮大学】
既存の剥離によるグラフェン系材料製造法では、酸素官能基に起因する熱伝導性・電気伝導性の低下を解決するために再還元操作を行う必要がありました。
本発明では、水-疎水性イオン液体2液相系での黒鉛の電気化学的剥離によって、酸素含有量の低い部分酸化グラフェンを疎水性イオン液体中に均一に分散させることが可能であり、水濃度の極めて低いグラフェン系材料分散イオン液体を調製することができます。
環境保全型pHセンサーフィルム【東京電機大学】
pH試験紙(比色分析)では、繰返しの利用(経時的モニタリング)は行うことはできず、pH電極(電気化学分析)では、メンテナンスや校正作業が必要です。
また、これらの方法では色素や内部溶液が測定液へ溶出するため、測定の対象や方法が制限されてしまう問題がありました。
本技術では、pH測定用色素を高分子化することで色素溶出がなく、繰返し測定が可能なpHセンサーフィルムを開発しました。
高度な制御が可能な水処理用膜の作製技術【信州大学】
生体膜の選択的物質透過機構に着目し、平面脂質二分子膜を基本骨格とした水処理膜の開発を行いました。
平面脂質二分子膜の形成方法や、チャネル形生体分子の機能発現について研究し、従来の水処理膜より高い透水性の実現に成功しています。
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信州TLO