会議棟(7階 国際会議場)

2020年12月10日(木)

【特別シンポジウム】
5G革命を支える材料技術最前線
低伝送損失基板技術

【主催】nano tech実行委員会事務局
【開催時間】10:30-12:00 事前登録

 
5G通信向け低誘電材料の開発
10:30-11:00 事前登録 アーカイブ配信
会場: 会議棟(7階 国際会議場)

川島 直之

JSR株式会社

RDテクノロジー・デジタル変革センター イノベーティブマテリアルズ開発室

川島 直之


【講演概要】

JSRでは独自の高分子設計・合成技術を用いて、5G通信向けプリント配線基板に適した、低誘電率および低誘電正接性を有する新規樹脂を開発した。この樹脂は優れた電気特性に加えて、高耐熱性、高密着性、高溶解性を示す。JSRでは、ELPAC HCシリーズとして、上記の新規低誘電性樹脂開発に加えて、新規低誘電樹脂の特性を活かした熱硬化性コンポジット材料も開発したので紹介する。更に、得られた熱硬化性コンポジット材料を用いて試作した銅張積層板の特性、その加工特性および伝送特性についても併せて報告する。
#5G/DX

高周波フレキシブル基板向け低誘電ポリイミド接着剤の物性と伝送損失評価
11:00-11:30 事前登録
会場: 会議棟(7階 国際会議場)

田﨑 崇司

荒川化学工業株式会社

研究開発本部 機能性材料事業 PI グループ

田﨑 崇司

【講演者プロフィール】

2003年 九州大学大学院工学府材料物性工学専攻修了
2003年 荒川化学工業株式会社入社
現在 研究開発本部 機能性材料事業 PIグループ グループリーダー
主に低誘電ポリイミド樹脂の開発及びマーケティングに従事。
日本接着学会技術賞、the IMPACT 2015 (TPCA show 付随学会) Outstanding Paper Award、
JPCA賞(アワード)、第31回エレクトロニクス実装学会春季講演大会優秀賞、
第27回ポリマー材料フォーラム 優秀発表賞受賞。


【講演概要】

近年の高速大容量通信においてはGHz帯の高周波信号の利用が一般化しつつある。
そのため特に、データセンター、基地局等のインフラ向けリジッド、パッケージ基板で高周波信号の伝送損失抑制が重要な課題となっているが、5Gのスタートにより、スマートフォン等で使用されるフレキシブルプリント基板でも同様の対応が必要となりつつある。
一般的にGHz帯の高周波信号の伝送損失抑制には、伝送路に使用される導体の平滑化とその周辺の絶縁材料の低誘電化が必要であるため、高周波基板に使用される絶縁材料には高接着性、低誘電特性という相反する物性の両立が必要である。
当社が開発した新規ポリイミド樹脂「PIAD ®」は低誘電率、低誘電正接、高耐熱に加え、平滑銅箔への高接着性を特徴とすることから、高周波フレキシブルプリント基板に適した材料といえる。
当発表では樹脂特性に加え、接着剤としての評価結果と伝送損失評価について説明する。

表面化学修飾ナノコーティング技術による表面高機能化・界面機能制御 -5G用低伝送損失基板に向けた高強度異種材料接合技術への展開-
11:30-12:00 事前登録 アーカイブ配信
会場: 会議棟(7階 国際会議場)

中村 挙子

国立研究開発法人産業技術総合研究所

先進コーティング技術研究センター 光反応コーティング研究チーム

研究チーム長

中村 挙子

【講演者プロフィール】

1993年 東京都立大学大学院理学研究科化学専攻博士課程修了,理学博士
1993年 通産省工業技術院物質工学工業技術研究所入所
2001年 独立行政法人産業技術総合研究所に改組
2011年 フラウンホーファー研究機構応用固体物理研究所 客員研究員
現在 国立研究開発法人産業技術総合研究所先進コーティング技術研究センター研究チーム長


【講演概要】

近年、基材特性を維持しつつ、表面層に高機能特性を付与する表面改質技術が注目されている。本講演では、主に紫外光を利用した温和で簡便な表面化学修飾ナノコーティング技術を用いたポリマーおよびカーボン材料への各種官能基化技術による表面高機能化・界面制御技術について紹介するとともに、本技術を利用した5G用低伝送損失基板に向けた高強度異種材料接合技術への応用展開についても紹介する。
#5G/DX