セミナー会場B (西2ホール)

2020年12月10日(木)

ニューノーマル時代の医療・介護現場を支える生体センシング最前線

【開催時間】10:10-14:10

 
【基調講演】Withコロナ時代の遠隔重症患者診療(tele-ICU)
10:10-10:50 事前登録 アーカイブ配信
会場: セミナー会場B (西2ホール)

讃井 將満

自治医科大学附属さいたま医療センター

副センター長 集中治療部 教授

讃井 將満


【講演概要】

コロナウイルスの重症患者の治療体制は常に緊張状態の医療体制が敷かれており、医師や看護師の長時間労働が課題となっている。首都圏と地方の医療格差の問題も極めて深刻だ。ICUでは患者の心電図、呼吸数、心拍数、酸素飽和度、血圧、検査所見などに加えて、リアルタイムの患者映像やモニター映像が必要不可欠であり、5Gで実現する「遠隔集中治療支援システム(tele-ICU)」は、拠点病院と地域病院をつなぐ生命線として期待がかかる。本講演では、遠隔診断の現状と厚労省の補助金事業「Tele-ICU体制整備促進事業」について語る。

#5G/DX #Withコロナ(抗菌・抗ウイルス)

バイオ燃料電池を搭載した次世代型ウェアラブルデバイス
11:10-11:40 事前登録 アーカイブ配信
会場: セミナー会場B (西2ホール)

四反田 功

東京理科大学

理工学部

准教授

四反田 功

【講演者プロフィール】

東京理科大学 理工学部先端化学科 准教授
印刷技術を用いたバイオセンサ・バイオ燃料電池の研究に従事している.


【講演概要】

我々は,バイオ燃料電池を搭載した自己駆動型ウェアラブルデバイス(ヘルスケアシステム)の開発を行っています.自己駆動型デバイスとは,例えば汗中の乳酸をバイオ燃料電池の酵素と反応させて電力を取り出し,この電力を使って発信器から信号を飛ばす仕組みで,電源とセンサの両方の役割を備えているものです.上記の場合,バイオ燃料電池の電力は乳酸濃度に依存するため,電力値から乳酸濃度を測ることができます.酵素を代えることでグルコースモニタリングにも応用できます.このため,熱中症やアスリートの健康管理などにも応用できると期待されています.
本講演では,スクリーン印刷,バイオ燃料電池,バイオセンサについて概説した後,著者らの開発した体液発電/体液センシングを目指したデバイスについて紹介します。

#材料・素材

医療・ヘルスケアに向けたジャパンディスプレイの新しいデバイス技術
12:00-12:30 事前登録 アーカイブ配信
会場: セミナー会場B (西2ホール)

仲島 義晴

ジャパンディスプレイ

執行役員 チーフ・テクノロジー・オフィサー兼R&D本部長

仲島 義晴

【講演者プロフィール】

1990年早稲田大学理工学研究科卒業、同年ソニー(株)入社。1990-95年View Finder及びProjector用高温ポリシリコンTFTLCD の開発に従事。1995-96年米国MIT客員研究員。1996以降、低温ポリシリコンTFTを用いたシステムオングラス開発に従事。2003年駆動回路完全一体型ディスプレイの製品化。2011年インセルタッチパネルの製品化。2012年 (株)ジャパンディスプレイに入社。2015年フェロー。2017年R&D統括部長、2019年CTO兼R&D本部長。


【講演概要】

ガラス基板上やシート基板/フレキシブル基板上にトランジスタ素子を形成するThin Film Transistor (TFT) 技術は、Liquid Crystal Display (LCD)やOrganic Light Emitted Diode (OLED) ディスプレイのバックプレーンに幅広く利用されている。ジャパンディスプレイ(JDI)はこの技術をコア技術として、さまざまな新しいディスプレイを実現してきた。本講演では、特にJDIの実現する医療・ヘルスケア向けの新たなディスプレイ技術および、TFT技術を応用した新しいセンサデバイス技術について紹介する。

#材料・素材

5G時代のビジネス協創-5G・先進技術の医療現場での活用事例-
12:50-13:20 事前登録
会場: セミナー会場B (西2ホール)

奥島 啓介

NTTドコモ

5G・IoTビジネス部 ビジネスデザイン

担当部長

奥島 啓介

【講演者プロフィール】

2000年京都大学大学院卒、西日本電信電話株式会社に入社。同社にてシステムエンジニアを経て、2009年より日本電信電話株式会社にて放送と連携した地デジ・BSのIP再送信や4K・8K映像配信などのブロードバンドサービスの研究開発プロジェクトに従事。その後、LPWAネットワークを活用したIoTビジネス開発を推進。2019年7月よりNTTドコモにて5G・AI・IoT等先進ソリューションの創出・拡大に従事。


【講演概要】

モバイル通信の技術は進化を続け、2020年春、ついに第5世代となる5Gのサービスが登場しました。4GLTEを超える5Gの通信性能は、携帯電話の枠組みを超え様々な社会変革を引き起こそうとしています。本講演では、医療分野における活用を中心に、NTTドコモと企業の皆様との協創により実現する5G時代の到来についてご紹介いたします。

Healthcare as a Service (HaaS)社会とスマートホスピタル
13:40-14:10 事前登録 アーカイブ配信
会場: セミナー会場B (西2ホール)

大山 慎太郎

名古屋大学医学部附属病院

メディカルITセンター

特任助教

大山 慎太郎

【講演者プロフィール】

2007年名古屋大学医学部卒、医師免許取得。2013年より名古屋大学大学院博士課程・理研画像情報処理研究チームに所属し近赤外ハイパースペクトルイメージ解析による手術支援技術や3Dプリント人工骨の研究等を行ってきた。2017年博士(医学)取得後現職。医療現場のDXを推進し安全性、効率性やPatient Experienceを向上させるスマートホスピタル構想において医療IoTやAI開発に携わっている。


【講演概要】

世界的に少子高齢化とそれに伴う医療リソースの選択集中化が進んでいる。日本は既に肥大型の医療構造を抱えており、今後20世紀型の医療システムを維持できなくなることは明白であり、各種技術の導入により医療の質を落とさずにスリム化、分散化、ハイスル―プット化、低コスト化を進める努力がますます求められる。名大病院では「スマートホスピタル構想」の下、積極的な産学連携による他業種の導入成功事例や新規技術の導入や応用・開発研究による医療のスマート化を進めている。MaaS(Mobility as a Service)のように、未病から疾患の治療、再発予防までの過程であらゆる医療リソースを柔軟に利用することで、限りあるリソースを有効に使い、最大の効率を実現する医療がHaaS(Healthcare as a Service)である。本講演ではHaaS社会を目指す我々の取り組みとその内容について報告するとともに、技術的側面や課題についても共有したい。

#材料・素材