事前来場登録こちら!

コンバーテックステージ(西4ホール会場内)

2020年1月29日(水)

マルチマテリアルと複合化技術 ~ 第35回 産総研Clayteamセミナー

 
産総研コンソーシアム:接着・接合技術コンソーシアムを活用した産学官連携構築
12:35-13:15

国立研究開発法人産業技術総合研究所

接着・接合技術コンソーシアム

副代表

田嶌 一樹


【講演概要】

近年、異なる材料を適材適所に使用するマルチマテリアル構造の需要の高まりとともに、異種材料接着技術に注目が寄せられています。このような背景のもと、国立研究開発法人産業技術総合研究所では、2015年に「接着・界面現象研究ラボ」を設置し、接着に関する幅広い技術開発を開始しました。また、2016年には、産学連携の研究開発機能強化を目指し、様々な議論を行う場として「接着・接合技術コンソーシアム」を設立しました。本講演では、当コンソーシアムの活動概要について紹介いたします。

異種材接着界面の特性評価と接合メカニズム解析
13:20-13:50

堀内 伸

国立研究開発法人産業技術総合研究所

接着・界面現象研究ラボ

上級主任研究員

堀内 伸

【講演者プロフィール】

1987年 東京工業大学工学部高分子工学科卒業
1989年 同 総合理工学研究科修士課程修了
1994年 工業技術院物質工学工業技術研究所 入所
1997年 博士(工学)取得
2001年より 組織改編により独立行政法人産業技術総合研究所
専門:接着、界面、ポリマーブレンド、電子顕微鏡
主な受賞歴:高分子学会Polymer Journal 論文賞(2001年)、日本接着学会論文賞(2014年)、内閣府産学官連携功労者表彰経済産業大臣賞(2017年)


【講演概要】

樹脂材やCFRPと金属の接着接着の特性評価方法の開発と接着界面の解析からメカニズムの解明を進めている。接着に有効な金属表面構造因子を明らかにするため、金属表面の微細構造を制御し、CFRTPとアルミの接着界面の靱性を評価し、さらに、電子顕微鏡による解析とシミュレーションによる接着メカニズムの解明を検討した。

生分解性プラスチックの海水中での生分解
13:55-14:25

中山 敦好

国立研究開発法人産業技術総合研究所

バイオメディカル研究部門

主任研究員

中山 敦好

【講演者プロフィール】

1988年大阪大学大学院応用精密化学専攻前期課程修了。工博。
2009年バイオベースポリマー連携研究体 体長
2010年バイオベースポリマー研究グループ長
2019年サステナビリティマテリアル連携研究ラボ副ラボ長


【講演概要】

海洋プラスチック問題が注目される中でプラスチック使用量の削減、廃棄プラスチックの管理、処理などとともに生分解性プラスチックの活用も有効と考えられる。しかしながら、生分解性プラスチックの海洋での分解に関する報告は少なく、海洋での使用の有効性については異論もあり、さらなるデータの蓄積が喫緊の課題となっている。ここでは代表的な生分解性プラスチックの海洋生分解について紹介するとともに、生分解を左右する因子、ラボ試験と実環境試験との相違、評価法の問題点などについて述べたいと考えている。

『針葉樹材のマルチマテリアル化とモビリティパーツへの応用』
14:30-15:00

中田 一浩

株式会社 天童木工

製造部 技術課

アシスタントマネジャー

中田 一浩

【講演者プロフィール】

2008年 株式会社天童木工入社、木製の家具や自動車内装部品の製品、技術開発に従事。
2015年 第6回ものづくり日本大賞の内閣総理大臣賞を受賞。
 案件名『軟質針葉樹の圧密成形加工技術開発・実用化及び家具用材への利用拡大』
2019年 『木材薬液処理方法』の特許取得(特許第6494419号)


【講演概要】

日本は国土の3分の2が森林で覆われており、木材資源が豊富な世界有数の森林大国ですが、一方では世界有数の木材輸入国でもあります。木材自給率は近年増加傾向にありますが、それでもまだ3割程度です。森林の荒廃や山村の過疎化問題、地域の活性化のためにも、木製の家具や自動車内装部品を製造するメーカーとして、様々な分野への需要を高めていきたいと考えました。
本講演では、国産軟質針葉樹であるスギ材の活用方法として、当社で製品化を進めている機能性付加技術や性能向上技術の紹介と、それらを異種材料(アルミ、PC/ABS)と接着することでマルチマテリアル化し、環境対策やSDGsへの取り組みにも関わるサスティナビリティなモビリティパーツや他の分野への製品化展望の可能性と応用について紹介します。