マテリアルステージ(西3ホール会場内)
2020年1月30日(木)
加飾技術
基調講演
プラスチック表面加飾技術最前線
10:20-11:00
MTO技術研究所 所長 / 加飾技術研究会 副会長
桝井 捷平氏
【講演者プロフィール】
MTO技術研究所・所長 兼 加飾技術研究会・副会長
・1965年に住友化学㈱に入社
・2005年にMTO技術研究所を設立
・2016年に加飾技術研究会に入会、副会長
受賞
・1990年 合成樹脂新聞 第21回プラスチック大賞受賞
・1992年 SPI Structure Plastics Division Conference Best Award受賞
・1996年 成形加工学会 第1回青木固賞受賞
直近の書籍
1.最新プラスチック加飾技術の動向と今後の展望(R&D支援センター出版)執筆
【講演概要】
プラスチック表面加飾技術は、今やプラスチック加工技術分野で最も重要な技術の1つであり、単なる加飾から”機能付加加飾”へと展開されている。また、”塗装代替(塗装レス)加飾技術”が注目されている。フィルム貼合、転写技術は、デザインの多様性、機能付加に優れた加飾の中心技術であり、自動車外装パネル等の塗装レス技術として注目されている。アウトモールドデコレーション(OMD)は、インモールドデコレーション(IM-D)と比較して多くの利点があり、利用が急拡大している。OMDは日本で開発され、アジア、さらに欧米に拡がっている。NSD(Non Skin Decoration)の1種であるモールドインカラーは、コスト的に有利な塗装レス加飾として注目されている。ソフト加飾、構造色加飾、インクジェット加飾などもそれぞれの分野で展開されている。
本セッションでは、プラスチック表面加飾技術の最新の動向と今後の展望を示す。
「個客」ニーズに応えるオンデマンド加飾技術
11:10-11:40
富士フイルム株式会社
R&D統括本部
研究主幹
伊藤 忠氏
【講演者プロフィール】
1983年3月東北大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程前期修了。同年4月富士写真フイルム株式会社(現富士フイルム株式会社)入社。高機能材料研究、開発に従事し、フラットパネルディスプレイ材料研究所長、先端コア技術研究所長、高機能材料研究所長を歴任、現在に至る。
【講演概要】
顧客ニーズは、近年、多様化、複雑化し、「個客」ニーズと言われるパーソナライズ化が進展している。このニーズに応えるためには、マス・カスタマイズ生産からフル・カスタマイズ生産が必要となる。加飾分野においても、顧客ニーズが多様化してきており、オンデマンド加飾も視野に入れていく必要がある。本講演では、こうした多様化する顧客ニーズに応えるべく、富士フイルムがファインケミカル、分散・塗布などのプロセスエンジニアリング技術、及びシステム技術の融合で開発してきた、オンデマンド加飾技術について紹介する。
デザイナーの求める3次元表面加飾、意味のあるサーフェスが新たな価値を生む
11:50-12:20
MORROW / CREATION
諸岡 信一氏
【講演者プロフィール】
シャープ(株)にて商品デザイン、先行開発デザイン、素材開発。カラーデザイン、ニューライフ戦略、ライフスタイル提案、薄型ノートPCムラマサの開発、各種携帯電話の開発。素材メーカーを集め外観素材研究会を開催、デザインに必要な素材についてデザイナーのプレゼンと、メーカーのプレゼン、情報交換の場を提供。京都市立芸術大学非常勤講師、長瀬産業(株)コンサルタントを経て、大阪産業創造館マッチングナビゲーター。
【講演概要】
加飾技術は、2次元から3次元へ進化したが、そもそも加飾が必要な論拠はどこにあるのか?それが素材のイミテーションであったり、樹脂の素材感不足を補う行為なのか?真にクリエイティブなサーフェスを追求するデザイナーにとっては、そこに明らかなデザイン的な役割が欲しい!単なる機能性でもなく、デコレーションでもなく、サーフェスそのものが新たな価値を生み出してこそクリエイティブと言える。何らかの意味を持ち、語りかけ、しかも美しい!機器に命を吹き込む新たな皮膚であって欲しいと願う。モダンデザインでは虚飾を排して来たが、今日適切な意味のあるサーフェス、クリエイティブなサーフェスデザインが新たな価値を生む出す時代と言える。そして何が意味と価値を生み出すのか?真剣に問い直す必要がある。単に天然素材への郷愁や懐古的な装飾では無い。
進化を続けるTOMマシン!(ラボサイズからウルトラワイドサイズまで!) 3次元表面加飾の域を超え、世界に貢献!
TOM(Three dimension Overlay Method)を開発した当社とのコラボレーションで新たな価値を創造しましょう!
12:30-13:10
布施真空株式会社
代表取締役社長
矢葺 勉氏
【講演者プロフィール】
1972ー2012 松下電器産業株式会社(現 パナソニック株式会社)
2014-2016 布施真空株式会社 技術担当顧問
2017ー2018 同社 取締役
2019―現在 同社 代表取締役社長
【講演概要】
3次元表面加飾工法として世界から高く評価されているTOMマシンを紹介するとともに、TOMの活用を踏まえたバリューチェーンについて述べる。