自在な引張角度と剥離面の観察による最新密着性評価手法~機能性材料などの粘着・積層界面の品質向上に貢献します~
実使用を想定したあらゆる角度における高精度剥離試験の実現を目指し、従来法とは異なる発想で剥離角度制御可能な平板クロスステージ法を開発。本法による粘着特性の評価、剥離挙動の観察について紹介する。
13:30-14:15 登録不要 無料

協和界面科学

技術部

部長

塩村 直人

【講演者プロフィール】

1992年9月協和界面科学入社。
前職で得たフレキソ・グラビアインキおよび印刷技術の知見を活かし,様々なコーティングアプリケーションで発生する問題に対して,界面科学の視点からお客様サポートにたずさわる。
25年間の営業部所属を経て2017年より現職となる。


【講演概要】

粘着性や積層界面の密着性は,JIS Z 0237にもとづく測定方法で評価されることが一般的である。ここでの測定条件として,剥離速度は300mm/min,剥離角度は180°あるいは90°と規定されている。
ところが実試料の使用環境は決してJISで定められた条件で使用されることはなく,剥離速度は300mm/minよりもさらに高速度で,また多岐にわたった剥離角度で使用されている。
ゆえに「剥離試験の評価が実際の使用状況における結果と一致しない」,あるいは「実際の使用状況と同じ条件で測定したいが測定できる装置がない」といった問題がある。
平版クロスステージ法による剥離試験は,従来不可能であった高速剥離試験,多角度剥離試験をひとつの装置で実現することが可能となった。
当セミナーではJIS Z 0237の測定における現状と注意点から平版クロスステージ法の測定原理,機能,アプリケーションまでを紹介する。