会議棟(606会議室)
2020年1月29日(水)
OITDAセミナー
「自動運転に向けた光技術」
【主催】 一般財団法人光産業技術振興協会(OITDA)
【開催時間】10:20-15:15
事前登録
満席
セミナー概要:
急速な進化を続ける自動運転について、その最新動向と社会実装に向けた今後の課題、
そして自動運転の実現に向けたLIDAR、カメラ画像認識技術等の最新光技術に関する最先端の
専門家を講師にお迎えしたセミナーを開講します。
OITDA賛助会員会社、教育機関、公的機関、報道関係者:無料
上記以外:有料(¥5,000、受付でお支払いください。)
主催者挨拶
10:20-10:30
一般財団法人光産業技術振興協会
副理事長 兼 専務理事
小谷 泰久氏
世界市場での自動運転実現化で大幅軌道修正の理由
10:30-11:15
自動車ジャーナリスト/永平寺町エボルーション大使
桃田 健史氏
【講演概要】
2010年代半ばから、自動車産業はCASE(コネクティッド、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)やMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)などの影響を受け、「100年に一度の大変革」と言われてきた。そのなかで、自動運転は1丁目一番地として重要課題に挙げられてきた。ところが、2019年半ば頃から状況が変わりはじめており、オリンピックイヤーとなる2020年以降の道筋に不透明感が増している。実証現場からその実態を追う。
AIの視線を可視化してAIを知る -深層学習の判断根拠の可視化-
11:15-12:00
中部大学
工学部 ロボット理工学科
教授
藤吉 弘亘氏
【講演概要】
深層学習(Deep Learning)による人工知能システムは、画像認識や音声認識の分野で人と同等の認識性能を達成しています。しかし、その出力は何を根拠に決定されたのか分からないという問題があります。本講演では、推論結果を求める際に、深層学習が注目した領域であるアテンションを出力するネットワーク — Attention Branch Network(ABN) について紹介します。ABNはアテンションを獲得しつつ、 認識性能の向上にも寄与することができる深層学習のネットワークです。応用事例として、自動運転や医療診断におけるABNによる視覚的説明について紹介します。アテンションを可視化することはAIの視線を確認することであり、人工知能システムの出力の判断根拠を解釈するアプローチとして期待されています。
自動運転・運転支援のための車載画像認識技術 -過去から最新動向まで-
13:00-13:45
豊田工業大学
スマートビークル研究センター
特任上級研究員
秋田 時彦氏
【講演概要】
自動運転および運転支援に必要な走行環境の理解において、画像認識は必要不可欠な要素の一つである。本講演ではまず各種センサの中でカメラ画像による環境認識の位置付けを示し、車載システムの構成例を紹介する。そして、画像認識により実現可能な機能を整理し、そのための画像認識技術を過去から最新動向まで幅広く解説する。この中で近年研究が盛んに行われているディープラーニングの車載向け最新技術動向や課題についても言及する。
Siフォトニクスを用いたスローライトLiDAR
13:45-14:30
横浜国立大学
工学研究院 知的構造の創生部門 電気電子/数理情報分野
教授
馬場 俊彦氏
【講演概要】
LiDARは自動運転等でキーとなる3次元センサとして注目を浴びている。しかし従来のLiDARは光ビーム掃引にメカを用いるため、大型、低速、不安定といった課題がある。近年、非メカ式の光ビーム掃引と、これを用いたソリッドステートLiDARが開発されており、課題の解決が期待されている。本発表ではLiDARの現状を概観するとともに、Siフォトニクスとスローライトという二つの重要な技術を融合したソリッドステートLiDARの試みを紹介する。
車載光イーサネットの標準化 ~しくみと世界のプレーヤー~
14:30-15:15
名古屋工業大学
産学官金連携機構
特任教授
各務 学氏
【講演概要】
リアルタイム性とフェールセーフを保証した車載イーサネットは自動運転車の主要な通信規格として本命視されておりその標準化が急ピッチで進んでいる。通信媒体としては銅線と光ファイバを用いた規格がそれぞれ同時に策定されており競合状態となっている。講演ではこれらの標準化動向とともに、特に光イーサネットに関する技術と標準化に係るしくみや世界の諸団体、及びプレイヤーについて現状を紹介する。