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プリント基板設計の効率化には,過去の設計資産の活用が重要であり,そのためには,電気回路における部分領域の類似性を判定する必要がある.従来の研究では,サブグラフ同型性判定問題に基づく手法が提案されているが,このアルゴリズムは,部品点数が異なる類似した回路を検出できない問題があった.
そこで本稿では,過去の設計資産をグラフ構造で記述し,グラフニューラルネットワーク(GNN)を用いて,課題となる部分回路のノード数およびエッジ本数が異なっていても最も類似する領域を探索するGNNを適用する.
実際の回路データを用いた検証を行い本手法の精度と今後の展望について報告する.
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フライングプローブ式インサーキット検査機は、複数の自由に移動できるプローブが連動しながら、基板に実装されている部品の電気的特性や接続不良などを検査する。本研究では、検査時間の最短化を目指し、グラフ畳み込みネットワークと強化学習を組み合わせたプローブの移動経路最短化手法を提案する。提案手法では、グラフ化した基板部品データから検査ピン間の空間的特徴を抽出し最適な部品検査順(プローブの移動経路)を探索するモデルを、部品検査のためのプローブの最大移動時間を最小化することを目標関数として、A2Cという強化学習手法を用いて訓練する。
シミュレーションおよび実機での評価により、提案法の実用性が確認された。
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IC とプリント配線板間のはんだ接合部が劣化し,完全断線故障へと成長することで,機器の信頼性を著しく低下させる恐れがある.信頼性を担保するために,機器の起動時や停止時に出荷後検査が行われる.一方で,多くの IC には待機状態とする時間も存在する.そこで本研究室では,待機状態のコアに関する配線検査が可能な Boundary Scan (BS) を提案した.本発表では,コアごとに検査動作を独立制御するBSの改良と,コア単位で待機状態に応じて自動検査可能とする制御信号を生成するマイコンプログラム開発について報告する.マイコンの入出力信号測定により,出力したテストパターンによって BS を制御できるとともに,検査結果の解析により配線故障が検出されることを示す.
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電子機器の高発熱密度化に伴い,通常は冷却システムとして高冷却性能な水冷式が用いられるが,コスト削減の観点から空冷化が要求されている.そこで我々は,ロータス型ポーラス波状フィンを用いた空冷技術を提案しており,現在までに矩形フィンに対し最大1.5倍の冷却性能を実証している.本研究では,ロータス型ポーラス波状フィンによる冷却性能向上のメカニズム解明に向け,スモークトレーサー法によりフィン間通過流の可視化を行う.さらに,本冷却システムの実装に向け,我々が提案した誘導加熱法を利用したロータス型ポーラス波状フィンの冷却性能に対する高速品質保証技術を紹介する.
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本研究では,聴覚障害者の安全な生活のために,環境音の中から危険に直結する警告音を識別して通知するシステムの開発を目的としている.先行研究における警告音の認識に6秒かかるという課題に対して,本研究では深層学習により警告音の種類を識別し,識別結果をリアルタイムで通知するシステムを提案する.
自動車の走行音,自転車のベル、救急車および消防車のサイレンの4クラスの警告音を識別するためのモデルを作成し,環境音の録音周期を1秒,0.75秒,0.5秒と変化させ,リアルタイム性の評価実験を行った.次に,Raspberry Pi上での処理速度を調べ,ニューラルネットワークの構成を検討した.今後は,Raspberry Piでの処理時間を1秒程度に短縮するための条件を調べた上で,警告音通知システムの開発を行う.