次世代美容に向けたローズセラミドエクソソーム研究の最前線:植物由来細胞外小胞の革新と挑戦
2025年05月14日(水) 14:00-14:30
会場: F205
①京都大学、②帝京科学大学
①工学研究科高分子化学専攻、②生命環境学部生命健康コース
①教授、②教授
①佐々木 善浩 ②高谷 光氏
【講演者プロフィール】
①2025年より京都大学工学研究科高分子化学専攻教授。京都大学で博士号を取得後奈良先端科学技術大学院大学で助手・助教を務め米国ノートルダム大学で客員研究員を経験。東京医科歯科大学准教授を経て2013年より京都大学准教授、現在に至る。生体分子の自己組織化を活用したナノ材料の開発を専門とし医療美容応用を視野に入れた革新的なナノバイオテクノロジーの研究に取り組む
②専門分野:有機合成化学,生物有機化学,放射光分析
【講演概要】
京都大学および帝京科学大学との共同開発により生まれた、バラ生花由来の化粧品原料です。
バラの生花から細胞破砕を行うことなく分離されたアポプラスト由来の高純度エクソソームであり、従来の植物由来エクソソーム技術とは一線を画す画期的な開発成果です。
<特徴>
脂質膜構成に注目 : リン脂質のみならず、セラミド、トリグリセリド、ジグリセリドを多く含み、中でも、酸化度・不飽和度の高い脂肪酸成分(リノール酸、オレイン酸、リノレン酸)が豊富に含まれることを、LC-MS/MS解析により明らかにし、高い抗酸化活性を発揮する。
細胞取り込みによる高い浸透性 : 肌への優れたアプローチ力で、自身の効果だけでなく他の有効成分の内包や表面への複合化による相乗効果も実現可能。
サステナビリティにも貢献 : ロスフラワー(未利用花)を原料とすることで、SDGsに準拠したエシカルな素材としての展開も可能。