使うほどにお肌自ら整ってゆく新知見 国産アンズ果実由来の機能性成分に秘められたバリア改善効果
2023年05月17日(水) 15:30-16:00
会場: F202

株式会社テクノーブル

大西 雅也


【講演概要】

角層バリア機能が低下した肌は外からの刺激に抵抗する力が弱く、更にダメージを受けて状態が悪化してしまう。また、敏感肌に陥り刺激を感じやすくなるといった感覚的な変化も起こる。これらの改善には正常な角層バリアの構築が重要とされる。
最新の研究で、角層バリア構築の過程である角化のプロセスには細胞内Ca2+の上昇後、細胞内の酸性化が起こり、核DNAの分解が促進されるコルネオトーシスと呼ばれる過程を経る事が提唱された。角層バリアの低下はこのコルネオトーシスの不具合が原因となることが示唆されており、肌環境の改善に大きく関わることが予想される。
今回、我々はコルネオトーシスの「細胞内の酸性化」というステップに着目した。その結果、Ca2+の上昇を誘導した表皮細胞をアンズ果実エキス含有培地で培養することで、酸性化にともない発現するカスパーゼ14とトランスグルタミナーゼ1の遺伝子発現と合成が促進されることが見出された。